Mar 31, 2012

Mirei Shigemori


京都大学の近く、静かな住宅街に
ひっそりと佇んでいる重森三玲庭園美術館。
(重森三玲旧宅)

寛政元年頃に建てられたという邸宅には
重森三玲が自ら設計した庭や茶室が増築され、
それらが時を越えてとても美しく融合している。


書院前の庭(1970年作)には徳島の青石が
多く用いられているそうで、光や空気の具合で
青の濃淡が変化し、その移り変わりを
イサム・ノグチがデザインした灯りが見守っている。





この庭園には枯山水式では珍しく桜が植えられていたり、
石を寝かすのではなく、立て石を多く配置していたりと、
いわゆる枯山水とは全く異なる印象と力強さ。

三玲という名も画家のミレーから取って改名したとか。
創作も人物も型にはまっていない所がとても面白い。




奥にある茶室・好刻庵(1969年作)は重森三玲自身が設計し、
中の照明や襖の引手までもデザインしたもの。
大胆な市松と波の襖。


敷石にも波の意匠

水屋の意匠



関守石
茶道の作法で「これより中に入ることは遠慮されたし」
の意味だそう。

当日は快晴と通り雨が交互に訪れた日。
2通りの表情を1日で見られた幸運な日となりました。

Mar 18, 2012

a dish

勢い込んで探すと見つからず、
油断している時に見つける事がある。




それは視界のすみっこに何やら引っ掛かる
ものがあって、気になって引き返してみると
見つかる事が多い。

そういうものと目が合ったらそれが最後、
抗う理由をあれこれ考えてはみるものの
結局は連れて帰ることとなる。


通りすがりに見つけた小鹿田の尺皿、
線の心地良さに負けてしまいました。


Mar 4, 2012

logo

先日、実家の物置きを整理がてら
物色していたら、好きなトーンの
オレンジ色を発見。
何かと思って引っ張り出したのが
小さい頃に穿いていた(らしい)
スキーパンツ。


パンツ自体がオレンジで、付属の
サスペンダーは黄色と当時にしては
なかなか良い色遣い。
これを穿いていたであろう自分と
対面しているような不思議な気分で
しげしげと眺める。

するとフロント部分に見たことのある
ロゴマークを発見。

1952年にアルピニスト用装備を製造する
会社として創業されたフランスのMONCLER。
これは山に登る事を生涯の友としている
父親が当時選んだらしい。

勿論シルエットはいわゆる「ラッパ型」
であり、時の流れを見事に映し出す。

中に使用しているのはダウンではなく
ポリエステル100%の中綿。
日本語の素材タグも付いている事から
ライセンスものかと思われるが、
フロントのスナップはパンツと同色の
オレンジ、最上部のボタンだけはネイビー
にしている辺りはMONCLERらしいところ。




トリコロール色をした鳥はフランスの国鳥
である雄鶏だそう。
数十年前の物でもロゴマークを見ただけで
それと判別できる。
小さなロゴマークの大きなちからを実感した
出来事。


MONCLERとは縁がないと思っていたら既に
縁があったという、久しぶりと初めまして
の間にある遭遇でした。