Dec 25, 2011

SORI YANAGI

毎日手にしながらその美しさと使い心地の良さに
思わずにんまりしてしまう、それが自分にとっての
柳宗理デザインである。


そこには美しさと機能性のどちらをも突き詰めた
最終形があり、そのデザインは決して旧くならず
また新しすぎず、普遍的な美しさがある。



毎日使うカトラリーは黒柄と刃先の境目部分の滑らかさに
思わず撫でて確認してしまうほどで、またその黒柄は
使い込むほどに木目が白く浮かびあがり、貫入のような
味わいとなる。
出西の器も素焼きと釉薬のかかった部分のコントラストが
とても美しく、何を盛ってもとても美味しそうに映える。



と、いま身近にあるものを見渡しただけでも数々の
柳宗理デザインに囲まれ暮らしている事に気づき、
またそれをとても嬉しく思う。

デザインとは?もののかたちとは?という事を根っこから
考えるきっかけを与えてくれた人であり、著書「エッセイ」は
何度も何度も繰り返し読むお守りのような本となっている。


柳宗理さんの手から新しいデザインが生み出される事は
もう叶わないけれど、これまでに創り出された素晴らしい
作品にその精神を感じつつ、これからもそのデザインと仲良く
暮らしていきたいと思います。


Dec 7, 2011

Feather

インディアンにとっての羽は戦歴を表し、
それは多ければ多いほど勇敢の象徴
(頭飾り)であり、また精霊と近づくための
神具としても使用されると聞いた覚えがある。

戦歴も無ければ交信も出来ないけれど、
羽のモチーフには必ず手が伸びる。

オーソドックスなもの。


シルバーのネックレス。
先端が鋭利な為、自らの手を刺した事、数回。
(シルバー部分でタテ15cm!!実は大きい)


15年ぐらい付けているホピ族の指輪。


小物ばかりかと思いきや、少し毛色の
異なる「羽」発見。(セミ?)
よれてくたびれているけど、このプリント
だけに処分できず現在に至る・・・。

Nov 27, 2011

patterns

冬になると恋しくなる柄がある。
特にニットは冬の醍醐味でもあり、見ていると
早く袖を通したくなる。

10年以上前から愛用しているSWEDENのブランド
ANNA HOLTBLADのニット。
ウール素材だが、そこはさすが北欧のもの、
とても温かくて毎年冬になると登場する。

 
同じANNA HOLTBLAD のものでこれはシックな色合い。
色が違うだけでかなり違った印象。
またこの柄の部分は丸編みになっており、柄が途切れない
のも見ていてとても美しい。


これは冬の定番(雪柄)と柄の定番(千鳥格子)のコンビ。
柄のゴールデンコンビによる冬らしい雰囲気。
NUMBER (N)INE のニットパンツ。


Ralph Laurenらしいネイティブ柄のニット(カーディガン)。
渋みと深みのある色が早く着たい欲を誘う。


眺めつつ、コンポジションや色によってこれほどに
印象が変わるのだからデザインとは本当に面白いと思う。

そういえば冬のチェック柄も多かったような・・・。

Nov 23, 2011

tiny 02,03,04

いつも視界に入る所でちんまりと鎮座する
小さきもの。

頂きものの大分県の小鹿田焼の水滴。
(カラカラとも言える)
小さいながらも複雑な色合いで、見る方向で
雰囲気が変わる。
特にこの横方向からの眺めがお気に入り。
高さ約6.5cm


大正時代の香水瓶。詳細は不明。
背面に「録登匠意」(意匠登録)という刻印あり。
高さ約5cm


沖縄で見つけた水滴。(詳細不明)
ころんとした持ちごこちがたまらなく心地良く、
これもまた横顔が素晴らしい。


おちょぼ口と小さすぎる一孔は、まるで何かの
動物のような横顔。
ちなみに真上から見るとダース・モール
(スターウォーズ)のようにも見える。
高さ約7cm

小粒でもピリリと渋いもの、に弱いようです。

Nov 13, 2011

Ruska

寒い季節が良く似合うと(勝手に)思う器、
ARABIA社のRuska。


なのでこれからの季節になると自然と
登場回数が増える器でもある。

特にこの焦げた感じが好きで、物によって
色や雰囲気が全く違うところも気に入っている。


で、どちらかというと似たもの同士ではなく様子の
違うもの達が選ばれて我が家にやってくる。


寒くてつらい朝も、これに温かいポタージュ
とトーストを想像すると自然と起きる事が出来る。
ある意味目覚ましよりも頼りになる器なのです。

Nov 7, 2011

beautiful fabrics

京都市北区にある高麗美術館にて開催していた
「刺繍ポジャギとチョガッポ展」

閑静な住宅街にひっそりと、でも堂々と建つ美術館。
小ぶりな館内には様々なバリエーションのポジャギと
チョガッポが朝鮮陶磁と共に展示されていた。






ものを包んだり覆ったりするポジャギは刺繍を施した
「刺繍ポジャギ」と、端切れ布を縫いつないで1枚の四角い
布に仕上げた「チョガッポ」等の種類があり、用途としては
日本の風呂敷に似ているが、四隅に紐が縫いつけられて
いる物が多く、それが風呂敷とは異なる部分。

階級によってポジャギの素材や仕様が異なるのは日本や
他国の布と同じで、やはり絹や刺繍の凝ったものは限られた
階級のものっだったらしい。

刺繍ポジャギはヨーロッパのプリントやモザイク絵画、
沖縄の紅型を思い起こさせるものもあり、その多色使いの
繊細な美しさに目を奪われる。
一方、余り布や古着の端切れで縫い合わされているチョガッポは、
色と1つ1つの布の配列や布の枠(縁?)が美しく、照明に透かして
縫い合わせ部分を見せていた展示が印象的だった。
最終的に四角にならなかったのか無理やり布を継ぎ足したような
苦労の痕跡もあって、美しくもあり愛らしくもあった。


残念ながらまだポジャギは無いけれど、我が家にも美しい布が。


ラオスの少数民族レンテン族のもの。
眺めると不思議と落ち着く魔法の布と呼んでいる。


こうして布に呼ばれ、布を探す旅はこれからも続いていくのです。
 

Oct 23, 2011

old & new

新しいものと古いもの。

大正時代のものと今のもの。



大正時代の瀬戸焼。
大量生産で作られていたらしいこれは、白色がなんとも言えない
鈍い白さで小さいながらも堂々とした佇まい。




現代のものは瀬戸本業一里塚窯のもの。
凛とした姿が頼もしく、使い込んで貫入が進むのを
楽しみにしながら日々使用している。


平安時代から続く、日本六古窯の1つである瀬戸焼でも
全く異なる表情を持つ2つ。
でも、どちらにも共通するのはその潔い形。


ものが増えると時々こういったペアになるものが偶然現れ、
まるでトランプの神経衰弱のように両方を横に並べて、
それぞれの良さと違いを見比べるのも面白いものです。

Oct 16, 2011

blue

青色が目についたので青いものを。

紺色ではなく青色。


小谷真三さんのお皿とMaribowlはそれぞれ友人から頂いたもの。
小瓶は沖縄の奥原硝子のもの。
ガラスは光の具合によって色が変わるので濃く見える時もあれば、
もっと明るく見える時もあり表情が変わるのが面白い。



たまたま部屋に掛っているのも青い上着。
fennicaで購入したDANTONの上着、patagoniaのアノラック、フランスで
買った作業用の白衣ならぬ青衣。
何も考えずにデニムを選択すると、スニーカーも含め全身青い人に
なってしまう事があるので注意が必要。
それぐらい青いものが身の回りに多いのに気付く。



今日の空もきれいな青色でした。

Oct 9, 2011

cotton stole




季節に関係なく、いつもそばにあるもの。

年を通して今か今かと出番を待っている。

特にこれ(沖縄のわらび籠)に入るのは一番使うモノたちで
衣替えついでに大判のものと交代。

1枚1枚拡げては眺めてるので全然進まないのは
想定内。
にしても、無地のものがほとんどない・・・。
(今回唯一の無地は黄色・・・。)

もう少し季節が進めば、ここにウール素材も加わり
より一層賑やかな光景となる。

寒いのは苦手だけれど、どれを巻くか考えると
これから来る冬も少し楽しみになります。

Oct 2, 2011

Embroidered jacket



モン族の子供用の上着。

刺繍のパターンと配色は何度見ても見飽きる事がなく、
表から見ても裏から見てもとても美しい。
正確に縫い込まれた糸の様子を辿ると、きっとリズミカルに
手早く縫い込まれたのであろう姿が思い浮かぶ。

仕立ては着物と同じで直線なので、着た時に特有の
ドレープやしわが現れるのも面白い。
子供用の為、袖口が細かったり縫い合わせ部分が
ほつれたりしているけれど、ほつれては縫い直し、
またほつれては縫い直しながらずっと着続けている
長い付き合いの1着。

衣替えで再会を果たす度に、じっと見入ってしまうのです。

Sep 24, 2011

Sagawa Art Museum





滋賀県琵琶湖のほとりにある佐川美術館。

広大な敷地に贅沢な空間。大きな池に切妻屋根の展示館、
奥には茶室(見学は要予約)もある。

横長の建物が景色をよりゆったりとさせている。


館内は平山郁夫館、佐藤忠良館、樂吉左衛門館&茶室と企画展で構成
されていて、ウェグナーのチャイニーズベンチや古い衣装箱?等が配置
されているのも面白い。






地下にある樂吉左衛門館にはコンクリートで作られた木目の壁がスクリーン
のようになっていて、不思議な空間となっている。天井から外光が射し込む
作りで、時間ごとに表情が変わる。


現在開催されているのは「没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳展」
国芳の武者絵や妖怪画、戯画はまさに漫画の原点。
何よりも国芳本人が楽しんで描いていた事がどの作品からも感じられた。

Sep 18, 2011

tiny01


掌にのるぐらいの小さいモノが多い。
という事を指摘されて気付いた。

これは面取りの潔さと色のコントラストが好きで
先日購入したもの。

高さは6cmぐらい。


小壺:河井達之

Sep 11, 2011

Yellow Magic Orchestra

 
 

生まれて初めてライブなるものに行ったのは
Yellow Magic Orchestraの散開コンサートだった。
受付に小学生が並んでいるのでコンサートスタッフに
ものすごく不思議そうな顔で見られた事を今も
とても覚えている。

アイドル全盛期の時代に従兄の影響で聴き始め、
ゲームのような音楽が面白くて聴き込んだ。

今はもっぱらCDだけれどレコードはもちろん大切に保管。
CDには無い31cm×31cmの世界、やはりレコードジャケットは
格好が良い。


で、今日届いた大竹伸朗デザインのYMOなTシャツ。
フロントとバックにはこの言葉です。

 


Sep 3, 2011

1968-1998



L'UOMO VOGUE 1968-1998  という大判の写真集。
30周年記念で発売されるという事で、当時書店で働いていた知人に
お願いして購入。
なかなか写真集にまでお金が回らなかったあの頃に頑張って購入した
思い出もあり、以来何度も何度も眺める1冊。

中身はというと、ブルース・ウェーバー、エレン・フォン・アンワース、
アルバート・ワトソン等々、豪華な写真家達の作品。
被写体もサンローランやピカソ、マイルス・デイビス、ルー・リードの
ものもあって、ファッションと時代両方の流れを垣間見る事が出来る。

ランダムに並べられた写真からは、メンズファッションの普遍性が
強く感じられる。
トレンドがあらゆる時代のミックスとなっている昨今、どれも今の
ファッションに通ずるところが見出せて面白い。

これがレディースの30年間になると、シルエットも色も素材も
びっくりするぐらい変わるんだよなあと、見る度に他の写真集も
ひっぱり出す結末となるのです。








Aug 28, 2011

leather and pewter


好きで買っているうちにいつの間にか増えてしまったもの。
MARIA RUDMAN SELECTION の品々。
元は北欧の遊牧民族の伝統工芸品で、トナカイの革にピューターの刺繍が施されて
おり、民具や衣装に使用されていた。
よって刺繍の柄そのものが意味を持っていたり、作り手ごとにくせがあったりと面白い。

一番初めに購入したものは14年前ぐらい?ブレスレットは日々どれかを付けているので、
たまに忘れると手(首)持ち無沙汰のような不思議な感覚に。
これまで2回ほどボタンが緩み気付かないうちに紛失した事件があったけれど、
たまたま知人が拾ってくれたり、目を皿のようにして来た道を捜索して見つけ出したりと、
結局どれも手放すことなく現在に至る。

レザーにオイルをすり込んだりとカスタムしたもの、裏面のレザーが劣化したので上から
新たにレザーを貼ったもの、最近新しく仲間入りしたもの。それぞれに性格があるので、
時間が無い中でその日どれを付けるべきか、毎朝の小さな問答の時間となる。